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健康経営に欠かせない!「禁煙対策」「受動喫煙対策」に取り組むメリット&国内事例集

2018/12/03

株式会社シーピーユー
健康プラス編集部 健康プラス編集部

昨今、健康経営の中でも「受動喫煙対策/禁煙対策」が重要視されるようになってきました。そのメリットや企業による実際の取り組みをご紹介します。

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年々関心高まる「禁煙対策」

健康経営とは、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できる」という考えのもと、健康管理を経営的視点から捉え、 戦略的に実践することを指します。

経済産業省も推奨しているこの健康経営ですが、平成26年度 健康経営銘柄の選定から始まり、現在1,000社以上の中小企業・大企業が健康経営企業という認定を受けています。


そして2019年度健康経営の認定では、その基準の一つとして「受動喫煙対策」が義務付けられることになっており、「喫煙(禁煙)対策」に対する関心が高まっています。


そこで、2回に分けて「受動喫煙対策/禁煙対策」を特集します。1回目の本記事では、まずは国内における禁煙の取り組みの歴史を振り返りつつ、経営における禁煙対策のメリット、実際の企業の取り組み事例をご紹介していきます。



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禁煙対策の歴史

なぜ今、禁煙対策が健康経営の中で重視されるようになっているのでしょうか? まずは喫煙対策の歴史を簡単に振り返ってみましょう。


2001年


(財)医療経済研究機構が「たばこ税増税の効果・影響等に関する調査研究」を発表。

喫煙による経済的損失は、喫煙者の直接超過医療費が1兆2,900億円、間接喫煙者が146億円、喫煙による労働力の損失が5兆8,000億円、火災による損失が2,200 億円、合計7兆3,246 億円と推計。


2003年


WHOは、喫煙が健康に及ぼす悪影響から、現在および将来の世代を保護することを目的とし、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」(略称「たばこ規制枠組条約」)を採択。たばこ価格・税の引上げ、職場・公共の場所での喫煙規制、包装上の警告表示、たばこの広告・販売促進・後援の規制、禁煙治療の普及などを定めました。

この前年には日本において、国民が生涯にわたって自らの健康状態を自覚するとともに健康の増進に努めなければならないことを規定した「健康増進法」も制定されています。


2006年


厚生労働省が公開した「喫煙と禁煙の経済影響に関する研究」の報告書によると、喫煙による医療費損失は約1兆3千億円と推定され、これに入院による医療費以外の損失、死亡による損失、および火災による財産損失と死亡・負傷の損失を合算した社会的損失合計は約4兆9千億円と試算されました。


2010年


学校、病院、百貨店、官公庁施設、飲食店など、公共性の高い施設については、原則として全面禁煙であるべきという旨を記した厚生労働省健康局長通知を自治体へ発出。


2013年


厚生労働省が「第12次労働災害防止計画」を策定。重点施策の一つとして、2017年までに職場で受動喫煙を受けている労働者の割合を15%以下とする目標を設定。

(詳細はこちらからご覧いただけます)


2016年


厚生労働省が「受動喫煙防止対策の強化」を発表。



受動喫煙防止対策の具体策(一部抜粋)


【基本的な方向性】

■国民の更なる健康の増進の観点に加え、東京オリンピック・パラリンピック等を契機に、日本の受動喫煙防止対策をオリンピック・パラリンピック開催国と同等の水準とするため、従来の努力義務よりも実効性の高い制度とする。


■受動喫煙防止のための方法としては、イギリスのように建物内を禁煙とすることが極めて有効であると考えられているため、我が国としては、イギリス型のスモークフリー社会を目指しつつ、今回、日本の現状を踏まえながらも、受動喫煙防止対策の歴史的第一歩を踏み出し、日本のスモークフリー元年を確実に実現するため、イギリスと韓国の混合型の制度を導入する。


(全文はこちらからご覧いただけます)



2018年


厚生労働省が「望まない受動喫煙」対策の基本的な考え方発表。



【基本的考え方 第1】「望まない受動喫煙」をなくす

【基本的考え方 第2】受動喫煙による健康影響が大きい子ども、患者等に特に配慮

【基本的考え方 第3】施設の類型・場所ごとに対策を実施


(全文はこちらからご覧いただけます)



このようにして、我が国では「受動喫煙」に対する法令や体制が確立されてきました。


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企業が禁煙対策に取り組むべき理由

企業は、財産である人的資源を最大限活用するために、その従業員の健康リスクを排除することは、経営面にも大きな効果があります。従業員の禁煙対策や受動喫煙対策を実施すべき理由として、下記のようなメリットが挙げられます。


(1)健全な労働力の確保


喫煙による弊害は思った以上に深刻です。ご存じのように、ガンなどのリスクが高まるだけでなく、日常生活でも目覚めの悪さや腸の活動にも影響してきます。

禁煙対策は、喫煙による疾病を予防し、従業員の健康的な生活へとつながり、健全な労働力の確保につながっていきます。


(2)生産性の向上


たばこに含まれるニコチンが原因でニコチン中毒になると、勤務中であっても30分もすると体内のニコチンが切れて、イライラや落ち着かない状態などの禁断症状が現れます。

ニコチン中毒から従業員を守ることは、生産性や創造性の向上という観点でも重要なのです。


(3)従業員のモラルの向上


業務時間中の喫煙について、非喫煙者から疑問の声が上がるという状況は多くの企業で見受けられます。このような事態を打破するために、経営層からの号令で会社として禁煙対策に取り組むことは、ES(従業員満足)の向上と、それによる愛社精神や士気の向上につながっていくと考えることができます。



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国内企業の取り組み事例

健康経営に後押しされる形で、様々な企業が「受動喫煙対策や禁煙施策」に乗り出しています。最後に、様々な企業の目標設定や施策事例などをご紹介します。


■株式会社LIXIL


一般平均と比べて喫煙率の高かったLIXILでは、従業員への注意喚起や制度周知のために、健保発行の機関紙の中で禁煙特集を実施。

http://www.lixilkenpo.or.jp/member/11_kenkou/2013no132/P10-11.pdf


■株式会社リコー


リコーは2015年、社内での喫煙及び就業時間内での喫煙を全面的に禁止することをいち早く発表。すべての敷地・建物内を対象範囲とし、リコー関係者だけでなく各社・各事業所に来所される全ての方が対象という徹底ぶり。

当然、勤務時間内の全面禁煙化に関しては、外出先、出張先、移動中を含めたあらゆる場所での喫煙を対象と定めている。

http://www.tobacco-control.jp/documents/1512-Richo-OpenData-small.pdf


■損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社


WHOが主催したイベント「Revolution Smoke-Free(禁煙革命)」に招待され、社員の禁煙・受動喫煙防止を先立って達成した企業としてその取り組みを発表。

http://www.himawari-life.co.jp/~/media/himawari/files/company/news/2018/a-01-2018-08-01.pdf


■ユニ・チャーム株式会社


『就業時間内“禁煙”』を宣言し、役員・執行役員の全員禁煙を皮切りに、管理職を含めて禁煙を推進。外出先・移動中など、勤務場所に関わらず就業時間内の禁煙を徹底。

http://www.unicharm.co.jp/company/news/2014/1195728_3930.html


■株式会社デンソー


禁煙対策を含めた健康経営計画について、現状分析、組織体制や長期計画、キャンペーン概要等を可視化した資料を作成。

http://urx.blue/Mx9Q


■シャープ株式会社


全国に事業所を構えるシャープにおける社内禁煙の取り組みについて、禁煙ルールの策定から各種取り組み、禁煙実施後の身体的・精神的影響などを、産業医からの視点という形で記事化。

https://www.japan-who.or.jp/library/2011/book4506.pdf


■ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社


全世界のグループ企業共通で取り組む「職場禁煙ポリシー」。98%を超える職場が職場禁煙ポリシーを実行している。

http://www.jnj.co.jp/group/environment/no_smoking_policy/index.html


■株式会社KSK


健康経営宣言を掲げ、2015年から全従業員における喫煙者ゼロを実現。「健康経営優良法人(ホワイト500)」にも2年連続で認定。

http://www.ksk.co.jp/white500/


■テルモ株式会社


経済面・精神面の両面から禁煙をサポートする禁煙推進プログラムを実施。東京にある2オフィスで試験導入したプログラムの良好な結果を受け、静岡県と山梨県にある3工場にもプログラムを拡大。

https://www.terumo.co.jp/pressrelease/detail/20150107/153


本特集の2回目の記事では、具体的に禁煙対策に取り組む実施方法をご紹介しますのでお楽しみに。(記事はこちら


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