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アップコン株式会社健康経営インタビュー

2018/08/03

株式会社シーピーユー
健康プラス編集部 健康プラス編集部

健康経営浸透度No1の中小企業とも言える、アップコン株式会社の健康経営の実態

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健康経営浸透度No1の中小企業

今回のインタビューは、「中小企業でここまで健康経営浸透度No1」と私がうなった企業のご紹介です


その名も、アップコン株式会社。


アップコン株式会社は、2003年6月に設立され2018年5月現在41名の企業。


土木・建設工事業領域において地震や地盤沈下で沈んだり傾いてしまった建物構造物のコンクリート床を、ウレタン樹脂を使って短時間で修復する施工会社です。


BtoB領域ビジネスゆえ、一般にはまだ認知度が低いアップコン株式会社ですが、 その驚異的とも言える、健康経営の実態に迫ってまいりました。


お話を伺ったのは、代表取締役 松藤展和様 笑顔溢れるとても親しみやすい方。


初対面とは思えないぐらい、気さくに話をしていただきました。


松藤社長は、会社のビジョンを作る時に。
「プロフェッショナルとして仕事を残したい」
従業員全員がそんな自信を持つ会社になっていくため行動指針に 〝LIKE A PROFESSIONAL SPORTS TEAM" という会社の世界観を決めたようです。


それは、現代のサッカーチームの戦略のように 「全員で攻撃して、全員で守ることが出来る」 全員が何でも出来る会社にしていくことを考えての言葉のようです。


※会社のロゴも、スポーツチームのロゴを意識して作られています。
床の傾きを修繕する会社ではなく、困っている方を助け たくさんの人を救える会社としての成長を願う松藤代表は、2016年より 健活倶楽部(通称ケンカツ)の取り組みをスタートし 今では全社一丸となって当たり前のように健康経営に取り組んでいます。


「健康経営を、ただの「従業員の健康促進」だけと捉えるのではなく 健康経営を実践することで、経営を安定させ従業員がより幸せに社会活動を推進することが出来る」


と松藤代表は語っておられます。   私がインタビューを進める中で、驚いたポイント3つに関して このコラムでは触れていきたいと思います。 IMG_867広報誌表紙用  


2

驚きの禁煙対策~家族を巻き込む~

『社員の家族の協力も仰ぐ禁煙施策』


アップコンでは、現在「全社員 非喫煙宣言」を掲げております。
この活動は、2015年2月にスタートし、健活倶楽部でアイディアを出しながら 確実な成果を上げていると言えます。


どうしても、工事現場で働く業種は喫煙者が多い傾向にあります。
そこで決断したのが業務時間内だけでなく、就業時間外でも禁煙の推奨。
一見、反発が出そうなこの企画も、経営者の一言で一気に従業員まで浸透したようです。


実は、アップコンでも、この取り組みがスタートする前は全従業員38人中14人が喫煙者という喫煙率が高い企業でした。
ところが、この取り組みが功を奏し、今では41人中、喫煙者はたったの2人という驚異的な結果になったようです。


その取り組みをご紹介させていただきたいと思います。


1)喫煙社員に対して、毎月の本数ヒアリングを実施 その場で、禁煙に対する害の話などをして、禁煙意欲を高める。


2)喫煙者家族にクリスマスカードを送付し、禁煙の協力を依頼


松藤代表は、こんな話をしておりました。
「禁煙は、一人でなかなか出来るものではないことを私も知っている。だからこそ、会社全体での雰囲気づくり、そして家族へのご協力を持って会社として取り組みを推進している。あと、2名まで喫煙者は減ったが会社として、健康(禁煙)を押し付けるのではなく、必ず本人の意思で止めたい!と思わせるように外堀を埋めているのが特徴です」


その家族への協力要請手紙をご紹介させていただく。


【ポイント】
・喫煙者の毎月のタバコ本数を把握
・タバコ本数が、いったい1か月でいくらになるかを算出 例えば、1日1箱ペースの喫煙者は、1か月に約12000円以上のタバコ代を使ってます。
・その金額があれば1年で出来ること(家族でハワイ旅行!焼肉食べ放題!)など 家族にお伝えし、家族の方の声かけや協力を要請します。
この手紙、なんと松藤代表が直筆でコメントを書いていらっしゃるとのことでした。
この丁寧な作業が、従業員の心を打ち禁煙促進が進んでいるのでしょう。


3

健康経営はほとんどお金をかけずアイディアから

『低予算、高い効果のアイディア集』


健活倶楽部(通称ケンカツ)は、営業部から2名。管理部から1名。
技術部から3名、そしてそのリーダー含めて、合計7名で運営していらっしゃるとのこと。


このケンカツが毎月推進をしているのが、「ケンカツポイント」の導入です。
楽しみながら、健康活動を推進するために取り入れ 健康に関する活動の実施に応じて、ポイントが付与されそのポイントを使用することが 出来ると言う制度です。
1ポイント=1円換算で使用することが出来るようですが 驚くべきは、その実施方法。 システム等を導入するのではなく、健康の意識を習慣化させるために あえてアナログにして、紙で見える化をしていらっしゃいます。


自分が健康の取り組みをした日には、チェックをしていく単純なモデル。


ただし、それが習慣化すると、実は大変大きなポイントが溜まるような仕組みになっています。
健活ポイントに関して、どんなものを導入されているのか覗いてみましょう。


・早朝出勤(8時前出社) 20point
・会社と駅の通勤は歩き(片道) 5point
・健康診断結果に注意事項が無い(年1回) 500point
・禁煙達成者 10000point(年1回)
・タバコを吸っていない人 1000point
・健活のレクリエーション参加 100point
・やりたいレクリエーションのリクエストが採用 50point
・階段の上り下り(1往復) 26point
・マラソン大会参加 500point などなど。


どうでしょうか?


皆様は、毎月何ポイントたまるでしょうかね?
このケンカツポイントの推進のため、健活倶楽部が声かけなどを 毎月推奨しているようです。
ほとんど、お金をかけないこの取り組みが非常に高い効果を上げております。  
IMG_20171119_121030  


4

メンタルヘルス対策も積極的に実施

『ストレス状況の把握』 50名以上の会社には義務付けられているストレスチェックですが アップコン株式会社では、50名以下でも必ず毎年ストレスに対する 定点観測をしていらっしゃるようです。


毎年1回、メンタル度合いなどを把握できる外部会社の定量アンケートツールを 導入しているだけでなく、疲労測定計測システムで科学的根拠のある 定点観測をすることにより、去年と違った数値が出る従業員の方がいれば 声かけ・面談をしていき、うつ病と診断される前に会社として対策を施しているとのこと。


ストレスは、仕事にはつきものかもしれませんが、アップコン株式会社は 仕組みとしてもそのストレスに対応すべき、メンタルヘルス対策を率先して実行されている企業と言えましょう。


このような取り組みを経て、健康という基盤が盤石になったアップコン株式会社は 業績向上はもちろんのこと、会社としての社風も非常に明るくなったと言っておりました。


そして一番は採用。
新卒採用候補生はいずれも他社から内定をもらっていたようですが この健康の取り組みへの松藤代表の考え方が内定候補者にも伝わり 良い人財に恵まれたようです。   IMG_7080   2018年末をもって、オフィスも健康的にリノベーションする予定だそうです。


まさに、中小企業の健康経営企業の代表格。 そんな企業だと思いました。


これからも、アップコン株式会社の健康の取り組み、非常に注目したいと思います。


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